レビュー #推しが武道館いってくれたら死ぬ
『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(平尾アウリ著/リュウコミックス)
岡山県で活動するマイナー地下アイドル【ChamJam】の、内気で人見知りな人気最下位メンバー【舞菜】に人生すべてを捧げて応援する熱狂的ファンがいる。
収入は推しに貢ぐので、自分は高校時代の赤ジャージ。
愛しすぎてライブ中に鼻血ブーする……伝説の女【えりぴよ】さん!
舞菜が武道館のステージに立つ日まで…えりぴよの全身全霊傾けたドルヲタ活動は続くっ♥♥♥
(COMICリュウ公式サイト作品ページより)
特にアイドル漫画を読んだことはないのだが、ファンサイドで描く作品は比較的珍しいのではないかと思う。
ChamJamのメンバー。興奮のあまり、鼻血を出すえりぴよ。
あらすじの通り、えりぴよさんが舞菜を推しまくる作品だ。しかし、えりぴよさんの愛とは裏腹に塩対応(他のファンには良対応)をしてくる舞菜。それにめげずに物販のCDを買い占めるえりぴよさん。しかし、握手券10枚出しても薄い会話しかしてくれない舞菜。それにめげずにチェキ会に9時間前から並ぶえりぴよさん。
お気づきだと思うが、えりぴよさんはあくまでファンである。舞菜を愛してはいるがファンである。これは百合ではない。
では、なぜ、私がこの作品をここに書くのか。
舞 菜 が あ ち ら 側 の 人 間 だ か ら だ 。
言わなくても分かるか。そう、舞菜はえりぴよさんが大好きである。勿論、いちファンとしても見ているのは確かだが、百合認定は必至である。付け加えておくと、舞菜はケース百合ではなく、レズ属性がもともとある。まったく。推せる。
しかもこの作品、えりぴよさんと舞菜を見守るだけではなく、メンバー間でもカプが存在する。ちなみに個人的には、あーや×ゆうか推し。
作品はコミカル調で、特にくまささんとの会話が面白い。絵もお上手で安定しており、なおかつ可愛い。
悟るえりぴよ。辛辣な言葉でフォローするくまささん。
舞菜の想像。ただし、えりぴよならやりかねない。
果たしてChamJamは武道館に行けるのか!?
そしてえりぴよさんと舞菜の関係は!?
的な締めでいいのか?これは。
なお、単行本3巻は、2017/6/13発売である。
【追記(9/16): 3巻読了】
いやあ良かったですねえ。
少しずつ、えりぴよへの対応を良くしていこうと頑張る舞菜。
えりぴよと友達になりたいけど、アイドルとファンという垣根に惑う舞菜。
ああ、俺も地下ドルに舞菜みたいな子いたら推しちゃうよなあ。
こんなに健気な子居るかよ。
あと、あーやも好きよ。
舞菜とだったら[まいれお]が至高ではあるけど、[まいあや]も悪くないよね。
と思ったら、あーや今回キマシタよ。
というかお前!!優佳はどうしたんだ優香は!!