キングオブコント2017感想

 

 

だいぶ出遅れた感がありますが、キングオブコント2017の感想をば。

めっちゃ上から書いてます。

でもコント見るの好きなんで、許して。

 

パーパー

他のネタも見ました。

基本的なテーマとしては「理不尽」なんでしょうね。山田さん(女性の方)が真面目な顔して理不尽なこと言って、星野さんがツッコむと。もはやツッコミでもないかもしれないけど。

最近だと割とツッコミのスピードとか勢いが重視されてる中、やんわりとしたツッコミを試みている感じですかね。ツッコミとはいえ、セリフの表面上は当たり前のことを言ってるだけなんですが、そこまでの間の取り方は絶妙だなと思います。あとはもう少し言葉選びをすると、静かながら爆発力のあるものになるかなと思います。

ああいう空気でやっているので、波を重ねられないのが難点ですね。いちいち波が止まってしまってニヤニヤ出来るけど、何か物足りないかなって感じです。

あとは山田さんに何か欲しいです。でも多分その辺は本人たちの拘りがあると思うので無理に崩してほしくはないですけどね。

「キスは無理だから。星野くん、気持ち悪いし、“セリフ間違えるし”」って言えたら優勝でしたね。僕の中で。

 

 アキナ

やりたいことは分かる。分かるし、決して面白くない訳でもない。俺は好きだし。設楽さんとかもああいうネタ好きだろうから、高い点付けてたのも分かる。

ただ、あそこでやるネタじゃなかったかなという印象。あとオチが弱すぎる。もっとサイコなのじゃないと。

2014年の「とれた」のネタの方が余程良かったんだがなあ。

 

GAG少年楽団

設楽さんが言ってたように、安定してるが故に波がない。

あと、三村さんがリアリティに欠けるって言ってたけど、個人的にはむしろリアルにしすぎだと思った。キャラとして弱くないとは思うけど、意外と笑いに繋がらないんですね。

他のネタもいくつか見ましたが、この男女モノのやつがいまいちなことが判明。もっと普通のコントらしいコントの方が、やはり波がある分笑えましたね。

 

ゾフィー

題材がマイナス点。三村さんも言ってたが「お母さんは飯じゃないから、真面目になっちゃった」っていう客は結構多いと思う。

母親が出てくっていう設定だけでも、今のご時世客は割と身構えてしまうんだよね。それで「お母さんは飯」って言われちゃうと、言ってることは面白いのに、素直に笑えないというか、罪悪感みたいなものが働いちゃうんじゃないかな。

 

わらふぢなるお

悪くなかったんですけどね。

いや本当に。それだけです。

 

アンガールズ

おぎやはぎが言ってたように、日常の価値を見出している。空気感とか間とか、常に温まった状態で見ることが出来る。しかしやはりインパクトに欠けてしまう。

ただアンガールズ知名度というかキャラ付けが皆んなにしてもらえているのが利点ですね。素人があのネタやってもウケないと思う。本人たちのデビュー当時ってどうだったんでしょうね。

 

さらば青春の光

面白い。ただこう、ピークが真ん中にあるんだよね。後半に畳み掛けがあると(ない訳でもないが)いまいち物足りなさもある。ネタの構成としては完成度が高くて好きですね。言葉選びも良い。

 

ジャングルポケット

見るたび面白くなってて本当に感心しますね。

昔くそつまらなかったからなあ。「なんか大声出してツッコんでるだけじゃねえか」って思ったよね。昔のハマカーンもそうだったなあ。

演出としてのエレベーターの使い方が上手でしたね。

 

かまいたち

大竹さんも言ってたけど、一本目と二本目でボケとツッコミ変えてるのはなかなか。ネタの役に合わせてキャスティングできるっていうのは結構強みで、ボケツッコミを固定してるコンビにはできなことですね。

個人的には2016の時の方が総じて好きでしたけど。

 

にゃんこスター

「台本ない」って言ってましたが、多分、「こういうネタで流れはこうでこういうこと言ってこういう動き入れようか」っていうのを稽古でどんどん足してく作り方をしてるんでしょうね。

台本は、あった方がいいよ。過去のネタが形として残ってない限り見返せないし、論理的にネタを構成できないので。

新しい形を求めているみたいですが、構成自体は意外とルールに則っていて基本に忠実だったんじゃないか?

ツイートもしましたけど、コントの歴史変えたいなら2本目は別のテイストのネタじゃないとダメでしょ。

あとスーパー3助、もっと面白いこと言える。

いや嫌いじゃないんですけどね。

 

 

 総括すると、やはりもうひとつ大きな波が欲しい、ってところだと思います。

2000組の芸人の中から勝ち上がってきてる訳だし、かまいたち、ジャンポケ、さらばあたりは何回も決勝出てるわけだから、それはハードルが上がってしまう訳で。

ただやはり、予選の段階では、あくまでも“面白さ”が求められるのであって、放送作家とかが審査してるらしいので、その、構成力とか演技力とかアイデアとか色んな面で評価される結果だと思うのね。

でも決勝出て、テレビでやるってなったときに、見てる人たちは「笑いたいな」っていう気持ちで見てるから、「なんでこの人たちファイナル来れたの。クスリともしないんだけど」っていう現象は決してない訳ではない。そこがやっぱりテレビでのコンテストとして駆け引きが難しい。ただでさえ、コントというのは漫才よりも評価基準がすごく複雑なのにね。

 

 

 

www.youtube.com

 

 

というわけで、おしまい。