今週のひとつ 第36回

 

 

どうも、どうも。

今回は、とうとう来てしましました。

 

ラーメンズ「バースデー」

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はい、来ました。ラーメンズです。

 

ラーメンズ、と聞いて、

ピンとこない人がいたとしても、

僕らの世代で、ある程度ネットに触れてきた人なら、

「千葉!滋賀!佐賀!」

で通じるでしょう。

 

ちなみにあれの元ネタは、

2001年1月13日の爆笑オンエアバトルで、

429KBでオンエアした

日本語学校 イタリア編」です。

 

ちなみに日本語学校シリーズは、

フランス編、アメリカン、アフリカ編、中国編があります。

似た系統で「不思議の国のニポン」(第15回公演「アリス」)もあります。

また、日本語学校の前身となったのが、オンエアバトルの「にっぽん語」です。

これは結構ブラックな要素が多くて、放送後にクレームがすごい来たらしいです。

NHKがそんなもの許すわけがないので、リハーサルでは別のネタをやったという所業。

 

僕は、ラーメンズに関しては、

「ファン」とか「オタク」と自己紹介しても申し分ないだろうという自負はあります。

まあ、さっきの知識ひけらかしで分かりますよね。

 

公演のDVDはすべて持ってるし(一部レンタルしてダビングしたけど)、

戯曲集(上演台本)も持ってるし、

コントのタイトルを言われただけで、どの公演の何番目のコントか分かるし、

動画のサムネを見ただけで何のコントか分かるし、

最初のセリフだけで何のコントか分かりますし、

公演で音楽を担当している徳澤青弦さんの「ラーメンズサントラ Vol.1」も持っています(ちなみにVol.1以降は出ていない)。

 

今回の「バースデー」は、

僕がラーメンズの中でも好きなコントのひとつです。

第9回公演「鯨」は、ラーメンズ的には中期にあたります。

ラーメンズの略歴は後述しますが、

ライブ、しかも量産、ということに注力していた時期です。

初期の頃もそれはそれで好きですし、

後期の安定してきた感じも好きですし、

晩期もまた違った魅力があります。

でもなんかこう、中期の、特に「鯨」のラーメンズはすごい好きです。

というか、このネタが好きなだけかもしれない。

 

ラーメンズと言えば

「コントのカリスマ」とか

「演劇みたい」とか

「知的」みたいに謳われることもありますが、

少なくともこのネタは、だいぶふざけてるので気楽に見てください。

 

ちなみにこのあとは、

僕がラーメンズについて存分に語ってます。

簡単に言うと、今ラーメンズはどうなっているか、です。

特に読んでも面白くないので、読まなくてもいいです。

記事中にネタバレは特にないので、動画見た後でも前でも、どうぞ。

 

 

 

髪がもじゃもじゃの方は片桐仁さん。

その独特の雰囲気を買われ、舞台の出演などをきっかけにして、2000年代後期あたりから俳優として出演することも多くなりました。

最近だと「99.9」とか「あなたの番です」とか。

 

背の高い方、小林賢太郎がすべてのネタ作りを担当。

最近のトピックでは、パラリンピックの開・閉会式の演出をケラさんとやることになったっていうのですかね。

彼はライブ至上主義人間なので、オンバトをはじめとしたテレビに出ていたのは2000年代初期のころです。

3か月に1公演のペースで続けていたのがその頃で、このあたりがラーメンズの初期~中期と考えていいでしょう。

その後は、観客動員数やツアーの規模も大きくなっていき、

また、小林が演劇プロジェクト(K.K.P.)を始めたり、ソロ公演(Potsunen)を行うようになって、

ラーメンズの公演は次第に頻度が少なくなっていきます。

結果、2009年の第17回公演「TOWER」が現時点での最新の公演です。

その後、K.K.P.やPotsunenの公演が続きましたが、

新たに立ち上げた、「カジャラ」という小林の集大成的なプロジェクトと入れ替わるようにして、

それらも終わりを迎えたようです。

 

ラーメンズファンというのは、

ラーメンズが見たい」という気持ちが凄い強いんです。

そういう気持ちが強くなりだしたのは、

小林がKKPとかPotsunenをやり始めたあたりです。

ラーメンズファンのだいたいは、小林宗教に入っていますが、

僕も漏れなくその一人なんですが、

「でもやっぱり、ラーメンズなんだよな」って

みんな言ってます。

もちろん、ラーメンズじゃないのも面白いんですけど、

みんなきっかけはラーメンズですから。

だから、ラーメンズ見ないとすごいもどかしいんですよね。

 

でも、その希望が絶たれたのは、結構最近の話です。

2009年の「TOWER」から5年たった2014年くらいまでは、みんな信じてました。

まだ本公演はやる、って。

第15回公演「アリス」から第16回公演「TEXT」までは2年。

「TEXT」から「TOWER」までも2年。

僕らは5年待った。

どうしてそこまで待ったか分かりますか。

小林本人が言ったことがあるんですよ

「(ラーメンズの)解散はない」と。

だから、待ってればいずれ、その時が来ると僕らは信じていました。

 

そして、2016年、

ここで、大変なことが起こります。

小林の作・演出・出演による、年に一度のNHKでのコント番組「小林賢太郎テレビ 8」です。

仁さんが出演しました。

ラーメンズとしての活動が2009年で途絶えていたところに、

7年越しに、2人が揃うと。

ラーファンは泣いて喜びました。

実際、ツイッターのTLは相当盛り上がっていましたし、

トレンド入りもしてました。

まあ、この「小林賢太郎テレビ 8」はくそつまらなかったんですが、

仁さんが出ているだけあって、

昔のラーメンズのネタを彷彿とさせるコントがあったりして、

超盛り上がりました。

これで、「ラーメンズ、ついに復活か!?!?」

みたいになりました。

ここで、過激派は

「そもそも解散も活動停止もしてないから、“復活”でもなんでもない」

って言うんですけど、まあそれはさておき。

 

そしたら同年、

「カジャラ」がスタートします。

これは、小林が脚本・演出で、4~5人客演を呼んで行うコントライブのプロジェクトです。

これの一回目、仁さんが出ました。

ラーファン歓喜です。

また、舞台上の二人が見れるんだもの。

僕も観てきました。

 

とまあ、これで一旦は喜ぶラーファンなんですけど、

あれ?となります。

新たに始動したプロジェクトとはいえ、

毛色の違う演劇でもなく、単に一人でやるソロコントでもないわけです。

ラーメンズを差し置いて、コントのプロジェクトが始まったことに戸惑いを隠せません。

実際、カジャラの中には、2人だけ出演するネタもあるんです。

もし、今後ラーメンズの公演を行う予定があるなら、勿体ないというか、なんでここでやるんだ?というか。

そこで、僕らは思い出した。

カジャラが小林の“集大成”であることを。

そう、小林はもうラーメンズをやる気なんてなくて、カジャラ1本で進んでいく気なのだと。

そんな仮説を裏付けるように、

ラーメンズのコント全100本が、2017年元日にYouTubeで公開されます。

これはもう“終わり”を意味しているに他なりません。

そして、K.K.P.(例外あり)もPotsunenもやらなくなった(各プロジェクトでサイトが独立していたが、すべて閉鎖された。ラーメンズのサイトも勿論閉鎖され、小林の個人HPに一元化された)。

 

で、決定的になってしまったのが、2017年10月。

ラーメンズはもともと、トゥインクル・コーポレーションという事務所に所属していました。

エレキコミックとかもここです。

そしたら小林が「スタジオコンテナ」という組織に所属することになりました。

これは小林の著作物の管理、ライブ運営、マネジメントを目的とする組織で、

位置づけ的には、トゥインクルの傘下にあるそうですが、

実質的な、小林の独立になります。

このスタジオコンテナには、仁さんは移動しません。

つまり、

トゥインクルには、仁さんだけが残っている状態で、

トゥインクルには、“ラーメンズ”は所属していないということです。

もう、事実上の解散なんです。

本当に2人そろった時だけ、ラーメンズという名前は使うみたいですから、消滅したわけではないんですけど、

仁さんも、「ラーメンズを名乗ることはできなくなった」と言っています(JUNKサタデー「エレ片のコント太郎」にて)。

 

もう、僕らの希望は絶たれました。

現在は予想通り「カジャラ」を年に1回のペース続けています。

 

 

はい、というわけで今回はここまで。

ラーメンズの話は次回に続きます。