心理コラム-恋愛心理学の巻-

 

 

さいこ「はーい、どうもどうも!みなさんこんにちは!路次彩子(ろじさいこ)と申します」

さいこ「実はですね、凜衣ちゃんに頼まれてしまいまして、今回から心理学関連のコラムは、私が担当することになりました!」

さいこ「そしてそして、私の相棒をご紹介しましょう」

ロココ「コンニチハ、ボクはロココ。心理学に特化したマスコット型AIだヨ」ウィーン

さいこ「よろしくね、ロココ

さいこ「それじゃあ早速だけど、心理コラム始めましょー!」

 

さいこロココ、今日のテーマは何?」

ロココ「今日はのテーマは、恋愛心理学だヨ」

さいこ「恋愛心理学?」

ロココ「そう、社会心理学における対人関係にまつわる研究の中に位置づけられていることが多いヨ」

さいこ「ふーん。でも、恋心なんてなんだか漠然としてて、研究なんかできるのかな」

ロココ「そもそも、そういう曖昧な心の動きに意味を持たせていくのが心理学だからネ」

さいこ「そっか」

さいこ「あとそれと、ロココ、語尾カタカナにするの面倒ならやめていいよ?」

ロココ「了解シマシタ」ピピーッ

ロココ「じゃあ、彩子ちゃんは、どうして人は人を好きになるのか分かる?」

さいこ「いやあ、さっきも言ったけど、なんか漠然としてるから恋なんていつの間にか芽生えてる感じ……なんじゃないかな」

ロココ「では、人が人に魅力を感じるとき何が要因になっているのかを説明していくよ」

さいこ「はーい」

ロココ「まずは、環境だね」

さいこ「状況とか距離感ってこと?」

ロココ「そう。例えば、誰かと協力しあって目的が達成できたとき、その人に好意を抱くようになるんだ」

さいこ「じゃあリアル脱出ゲームとか、出会いの場としては打ってつけなんじゃない!?」

ロココ「合コンと題したそういう催しもあるみたいだね」

ロココ「あとは、近くにいる人やよく会う人にも好意を持ちやすくなるよ。これは近接性(単純接触効果)が働くために起こることなんだ」

さいこ「なになに、『ザイアンス(1968)の実験によれば、何人かの顔写真を見せられた被験者は、見せられた回数が多い顔の人ほど好意を持った』、……なるほどね」

ロココ「ちなみにその実験では、顔の見た目は関係なく、単純接触効果は起こると考えられているよ」

さいこ「まじか!?」

ロココ「ただ顔は関係ないんだけど、そもそも相手から嫌悪感を抱かれていた場合は、逆効果になってしまうんだ」

さいこ「さらに嫌われちゃうってことか」

ロココ「親近性は物理的距離とも関わっているよ」

さいこ「じゃあ遠距離恋愛が上手くいきにくいのは、やっぱり心理的距離も離れちゃうからなんだね」

ロココ「2つめの要因は、自分自身の状態

さいこ「自分の?」

ロココ「彩子ちゃんはこんな話聞いたことある? 失恋したAちゃんが男友達Bくんに慰められて、そのまま二人が付き合い始めちゃうって話」

さいこ「うわ、ある!!」

ロココ「人は不安を感じているとき‘誰かに傍にいてほしい’、‘誰かに守ってほしい’と思うよね。これを親和欲求というよ」

さいこ「そこを狙ってくる性悪な男がいるんだよねー」

ロココ「ウォルスター(1965)がある実験をしたんだけど、彩子ちゃんロールプレイしてね」

さいこ「え、ええ?」

博士 「では、今から研究のための性格検査を受けてもらいます」

さいこ「はい……」カリカリ

さいこ「終わりました」

博士 「ありがとうございます。では別室で準備してきますので、そのまま少々お待ちください」ガチャ

さいこ「はーい」

さいこ「……」

さいこ「……」

さいこ「遅ない!?」

男性 「あれ?お姉さん、何してるんですか」ガチャ

さいこ「え、いや、ロールプレイを……(なんやねんこいつ)」

男性 「いやあ、今たまたま廊下通ったら、ドアの小窓から可愛いお姉さんが見えたからさ、入ってきちゃったよwww」

さいこ「あはははは……(は?)」

男性 「このあと暇?よかったら飯行かない?飯」

さいこ「いやこの後はちょっと……(行くわけねだろ)」

男性 「そんなこと言わずにさあ」

ロココ「15分後…………」

博士 「すみません、お待たせしちゃって。どうしても助手が見つからなくてですね」ガチャ

男性 「あ、再開かな?じゃあ俺出るわ」スッ

博士 「あー、君。ついでだから手伝ってくれないかな」

男性 「え、俺っすかwww」

博士 「えっと、彩子さんはもう1回性格検査を受けてください」

さいこ「またですか」カリカリ

さいこ「終わりました」

博士 「はい、ありがとうございます。それでは結果の方、発表しますね」

ロココ「ケース1」

博士 「あなたは独創的で素晴らしいですね。もっと自分に自信を持っていいでしょう」

ロココ「ケース2」

博士 「あなたは未熟で意思が弱いですね。反社会的で、独創性もリーダーシップも柔軟性もありません」

ロココ「カット!!」

さいこ「それで?」

ロココケース1の時とケース2の時、どっちが男性に対して好感を持てた?」

さいこ「んー、ケース2かな。なんか博士にボロクソ言われたけど、そういえばあの男の人さっきご飯誘ってくれたし、こんな私を好いてくれる人もいるのかなあ……ってあれ?あんなにウザいと思ってたのに!?」

ロココ「それが親和欲求の効果だね」

ロココ「3つ目の要因は、態度と性格だよ。これらは類似性があるほうが好意を持ちやすいことが多いんだ」

さいこ「自分と似た人が好きってこと?」

ロココ「そう。ここで登場するのが“均衡理論(認知的バランス理論)”だよ」

さいこ「難しそう」

ロココ「そうでもないよ。ここに三角形(P-O-Xモデル)があるよね。Xが対象になる物事。今回は例として‘ある歌手’としようか」

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さいこ「で、Pが‘自分’で、Oが‘相手’……」

ロココ「うん。そして、矢印の向きに対して感情が向けられている。〈+が‘好き’/-が‘嫌い’〉だとすると、今の状況は?」

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さいこ「えーと、私は相手のことが好きで、相手はある歌手が好きで、私はその歌手が嫌い」

ロココ「この三角形は、3つの符号を掛け合わせたときに+にならないとバランスがとれないんだ」

さいこ「ん?じゃあ今は、……-だね。バランスが悪い」

ロココ「じゃあ+にするために一番手っ取り早い方法はなんだと思う?」

さいこ「あ、私がその歌手を好きになればいいんだ」

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ロココ「そう。そしてこの状況、見方を変えれば、彩子ちゃんも相手も同じ歌手が好きだから、彩子ちゃんは相手が好きになった、という図式にもなるね」

さいこ「本当だ!」

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ロココ「↑これも同じこと。2人ともその歌手が嫌いという類似性が、相手への好意を生んでるんだ」

さいこ「すげえ!」

ロココ「もちろん以下のような場合も均衡がとれます」

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ロココ「そして、さらに類似性と好意の関係は“社会的交換理論”で補強することができるよ。突然だけど、人はローコスト・ハイリターンを好むよね」

さいこ「そりゃそうだね」

ロココ「このリターンにあたる報酬には、心理的報酬”というものも含まれるんだ」

さいこ「えーと、『心理的報酬とは、自分のニーズが満たされ満足できること』」

ロココ「類似性がある人同士では、意見の食い違いが少ないから、ローコストながら高い心理的報酬が得られるんだ」

さいこ「それでお互いに好感を持つようになるのかあ」

さいこ「じゃあ、好きな人ができたりしたら、その人の色んな所を真似した方がいいのかな?」

ロココ「類似する事柄が多いのも勿論いいんだけど、ひとつの事柄に対しての類似性が高い方が、好意を持ちやすくなるという実験結果があるよ」

さいこ「量より質って感じだね」

ロココ「さらに、類似性と好意は双方向にあるんだ」

さいこ「‘類似→好意’だけじゃなくて、‘好意→類似’ってこと?」

ロココ「厳密にいうと、‘好意→類似している気がする’だね。好きな人に対して、実際以上にその人が自分と似ていると思い込んでしまうんだ。これを“仮定された類似性”というよ」

さいこ「でも、自分にはないところを持っている人を好きになる、ってこともあるんじゃない?」

ロココ「うん、特に性格ではそうだね。例えば、外交的/内向的な人にどちらの性格がいいかを調査したら、外交的な人も内向的な人も外交的な人が好きという傾向が強かったんだ」

さいこ「やっぱり、そういうもんなのか」

ロココ「自尊心や自尊感情に基づく自己評価が低い人は、社会的に望ましい性格(誠実さ、明るさ、協調性、おとなしさ、親切さなど)を持った人を好きになる、という研究もあるよ。ちなみに自己評価が高い人は、自分に似た性格の人を‘遊ぶ相手’に選ぶらしいよ」

ロココ「最後に、4つめの要因は、ずばり外見

さいこ「やっぱりかああああああああああああああああああああああ」

さいこ「人は見た目が9割っていうもんね」

ロココ「それだけど、若干の誤用感があるよ。メラビアンの法則って知ってる?」

さいこ「知るか」

ロココ「相手とコミュニケーションをとるとき、相手にはこんな具合に情報が伝わっているんだ。言語情報(話の内容、言葉の意味):7%、聴覚情報(聞こえ方;声の質、速さ、トーン):38%、視覚情報(見た目、表情、しぐさ、視線):55%。このことから、かの法則は“7-38-55のルール”“3Vの法則(Verbal-Vocal-Visual)”と呼ばれるよ。確かに、『人は見た目が9割』というタイトルの本が日本で出版されたんだ。これは〈聴覚+視覚〉を‘非言語情報’として93%として捉えたとされているよ」

さいこ「あ、じゃあコミュニケーションの話なんだ。対人関係で見た目ばっかり重視されるとかいうことではないんだね」

ロココ「そう。あくまでメラビアンは、非言語コミュニケーションの重要性を説いたに過ぎないんだ」

さいこ「このリンク先に詳しい話が載ってるみたいだよ」

ロココ「じゃあ本題に戻ろう。まあでも結局、恋愛においては外見もひとつのファクターなんだ」

さいこ「ん、『男性より女性の方が、外見を重視する傾向にある』だって。……クー、結局男は可愛くておっぱい大きい子の方がいいんだろ!」

ロココ「ちょっと面白いデータがあるよ。このグラフを見て」

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さいこ「これは外見がいい人ほど、ブサイクへの評価が厳しいっていう解釈でいいのかな……」

さいこ「なにが面白いデータなんだろう……」

ロココ「人間は愚かだねっていう」

ロココ「美人が人に与える影響に関する研究があるから紹介するね」

さいこ「そんなのいいことしかないでしょう」

ロココ「それがそうでもないんだ」

ロココ「外見の良さが内面の評価に影響することを“ハロー効果”と呼ぶんだけど、例えば小野寺(1989)の示した、日本人男性の美人ステレオタイプは、美人は社会的望ましさを備えているだろう、と思われるんだ」

さいこ「面接で有利じゃん」

ロココ「でも、裏目に出ちゃうこともあるでしょ?それにこのステレオタイプによれば、美人は意志が弱くて自信がないと思われる、と言われているんだ」

さいこ「あ、それは不利そう」

ロココ「シーガルとアロンソン(1969)による実験では、美人が男性被験者に対してテスト結果(良いケース/悪いケース)を報告したところ、良い結果だった被験者は美人に対して好感を持ちやすくなったけど、悪い結果だった被験者は美人への好感度が低かったんだ」

さいこ「へー、美人に言われるとショックだったのかな」

ロココ「そして、美人が報われにくい“釣り合い仮説”だよ。人は自分の同じくらいのレベル (外見、地位、能力、財産など)の相手と交際する傾向にあるという考え方だ」

さいこ「美人な人は好かれはするけど、実際に相手に選ばれるかというとそうでもないんだね」

 

さいこ「人を好きになるのはなんとなく分かったけど、人に好かれるにはどうしたらいいの?」

ロココ「実は、そこにはとても社会心理学らしい理論が用いられているよ。“好意の互恵性というんだ」

さいこ「好意は好意で返すって感じ?」

ロココ「その通り。そもそも人には他者から褒められることで自尊心を高めたいという“自己是認欲求”を持っているよ(‘褒められたい’という点で、単なる一般的な承認欲求とは若干ニュアンスが異なる)」

さいこ「じゃあ、褒められるってことは、欲求が満たされるってことだから、さっきやった社会的交換理論に似てるね」

ロココ「そう、ここではそれが双方向に作用するんだ。褒められた(好意を示された)から、その相手を好きになる、という構造だよ」

さいこ「そんなに簡単に好きになっちゃうもの?」

ロココ「好意の互恵性には、“返報性の原理”が基にあるんだ。好意に限らず、物や財産、サービスなど何らかの施しを受けたときに、人は‘返さなきゃ’という“心理的負債感”を抱くものなんだ」

さいこ「てことは、こっちが好意をガンガンに向ければ、相手は好きになってくれるの?」

ロココ「理論的にはね」

さいこ「……」

ロココアロンソンとリンダーの研究によれば、〈褒→叱〉〈叱→叱〉〈褒→褒〉〈叱→褒〉という評価を受けると、この順で相手への好意度が高くなることが分かったよ」

さいこ「やっぱ、叱って褒めるのが一番効くんだね」

ロココ「奥田(1994)の研究によれば、互恵性が高いほどその関係は長く深くなるという結果が出ているよ」

ロココ「ちなみに“嫌悪の報復性”も存在するので、その人間関係を壊したい場合は、すぐさま貶し・無視を行おう」

さいこ「そのアドバイスはどうなのかな……」

ロココ「あと相手に好かれたいなら、相手に助けてもらうことだね」

さいこ「え?こっちが助けるんじゃなくて?」

ロココ「もちろん、こっちが助けても、向こうから好意の返報性は働くよ。けれど、相手が自分を助けたとき、相手に生まれる自尊心以外に、相手自身の利益はあるかな」

さいこ「こっちから何も返さない限りは何もないね」

ロココ「人は割りに合わない行動をしたと感じると、不快になってしまうんだ。これは“認知的不協和理論”と呼ばれているよ。今回の場合、なんで自分は人を助けたかの合理的な理由を一生懸命探すんだ。それで結局、‘あの人に好意があったから助けた’という結論に至るわけだよ」

さいこ「出来すぎのような気もするけどなあ」

 

さいこ「でも別に恋愛的な意味で好きなわけでもないのに、ただ普通に仲良くしてたら、相手に好意持たれちゃうってこともある気がする」

ロココ「それはね、仕方がないんだよ、彩子ちゃん」

さいこ「どういうこと?」

ロココ「ルービン(1970)のlove-liking 尺度を使った研究によれば、love尺度(親和・依存欲求[相手と一緒にいたい、いないと辛い]、援助傾向[相手のために自分の時間やものを犠牲にする]、排他的感情[独占欲])とlike尺度(好意的評価、尊敬・信頼、類似性)の相関は、女性よりも男性の方が高かった、つまり男性は友情と恋愛感情を女性ほど区別してないんだ」

さいこ「そうなの?あー、だから男子って勘違い野郎ばっかりなのか」

ロココ「ちなみに松井(1993)は、男性は反感感情(憎い、恨めしい)に関しては、恋人と友人の間で大きく区別をつける、と言っているよ」

さいこ「都合いいな!」

ロココ「じゃあ、彩子ちゃんが、恋愛感情を自覚するのってどんな時?」

さいこ「んー、難しいなあ。何気なくその人のことを目で追っちゃうとき、かな。あとは、嬉しいこと言われて照れちゃうとき、とか?」

ロココ「そしたら、彩子ちゃんが誰かを好きになったとき、彩子ちゃんはどういう行動をすると思う?」

さいこ「え?そりゃ、今言ったみたいに目で追ったり照れたり……ん、あれ?どっちが先なんだ?」

ロココ「それが未だに決着のついていない情動にまつわる論争なんだ」

さいこ「そうなんだ」

「まず、“ジェームズ-ランゲ説(末梢起源説)”。これは〈事象の認知→生理的反応→感情の反応〉の順で情動経験が起きるよ」

さいこ「‘泣くから悲しい’とか‘ドキドキするから好き’って感じ?」

ロココ「そう。次が“キャノン-バード説(中枢起源説)”。これは〈事象の認知→感情の反応→生理的反応〉の順だよ」

さいこ「‘嬉しいから笑う’とか‘好きだからドキドキする’だね」

ロココ“シャクター-シンガー説(情動二要因説)”というのもあるよ。〈生理的な反応+状況の解釈〉という2つの要因で情動が起こると考えられんだ。生理的反応が同じでも、状況によっては感情が変わると言っているよ。有名な“吊り橋効果”がそうだね」

さいこ「〈‘ドキドキしてる’+‘異性の友達がいる’→‘好き’〉なのか〈‘ドキドキしてる’+‘吊り橋の上にいる’→‘怖い’〉のかは、確かに別だね」

ロココ「このように感情の原因を誤って認識してしまうことを、“錯誤帰属”というよ。ちなみに吊り橋効果は、外見の魅力がないと効果は低いよ」

 

ロココ「ところで、彩子ちゃんは、恋愛は何種類に分類されると思う?」

さいこ「ええ!? 分類? んー、考えたこともないなあ」

ロココ「例えば、小説家のスタンダール(1822)は、4つに分類しているよ」

さいこ「なになに? えーと、『“情熱的恋愛”、“趣味恋愛“、“肉体的恋愛”、“虚栄恋愛“』 ……よくわかんない」

ロココ「趣味恋愛は、あくまでも日常への刺激となるようなもの。肉体的恋愛は、その名の通り快楽に基づくもの」

さいこ「なんかえっちだね……/////」

ロココ「虚栄恋愛は、虚栄心を満たすためのものだとされているよ」

さいこ「情熱的恋愛って、なんだか本気の恋愛みたいな感じがするね」

ロココスタンダールは、その情熱的恋愛が真実の愛だと言っているよ。あらゆる利害や意思とは関係なく生まれるものなんだ」

さいこ「なるほどね」

ロココ「ちなみに彼は、情熱的恋愛の過程をこんな感じに説明しているよ」

ロココ「感嘆(相手の魅力に気づく)→自問(妄想がはかどる)→希望(自分に気があるのではという期待。同時に不安も混在)→恋の発生(ドキドキや喜びを覚える)→第1の結晶作用(相手を美化する)→疑惑(冷静になり、相手からの愛を疑う)→第2の結晶作用(より強固な美化)

さいこスタンダールってザキヤマに似てる気がする……」

ロココ「他には、リー(1974)が6つに分類しているよ」

さいこ「んーと、うげ、日本語じゃないじゃん。 『“ルダス”、“マニア”、“プラグマ”、……え、エ、“エロス”、“ストルゲ”、“アガペ”』」

ロココ「これに関しては、またあとで触れるから、一旦置いておこう」

さいこ「えろす……」

ロココ「あとは、スタンバーグ(1986)は、類型とは少し違う考え方をしたんだ」

さいこ「というと?」

ロココ「そもそも恋愛は、“親密性” “情熱” “コミットメント”で構成されるって言ったんだ」

さいこ「『親密性:親しみの強さ。情熱:s、せい…性的欲求を含む興奮の強さ』コホン、『コミットメント:関係の強さ』かー」

ロココ「さっきから思ってたけど、彩子ちゃんウブすぎない?」

さいこ「え?そ、そんなことないし!!」

ロココ「そんなんじゃフロイトの解説できないよ」

さいこ「い、いいから続けてよ!もう!」

ロココ「スタンバーグはこの3つの要素それぞれの強さの組み合わせで、タイプを分けたんだ」

サイコ「これは字だと分かりにくいので、図にしたよ!」

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ロココ「さて、一旦飛ばしたリーの6類型。これは“恋愛色彩理論”とも言われているよ」

さいこ「詳しい説明を見る前に、ここで診断をしてみよう!」

さいこ「みなさん、どうでしたか?私はManiaが一番だったよ!」

ロココ「各類型の説明を簡単にまとめたよ」

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ロココ「リーはまず、Eros、Ludas、Storgeの3つを基本のタイプと定義して、それぞれの混合要素としてMania、Pragma、Agapeを加えたんだ」

ロココ「下の図において対角にあるタイプ同士は対照的であり、理解が難しいとしているよ」

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さいこ「じゃあ、私はStorgeの人とは合わないのかー」

 

ロココ「彩子ちゃん、-恋愛心理学の巻-はどうだった?」

さいこ「うーん、正直、だからなんなんだって感じがした」

さいこ「さてさて次回は、-多重人格の巻-を予定しています。お楽しみに!」

2人 「それでは、バイバイバイコロジー」

 

 

※本記事は、七味凜衣が講義で得た知識、ネット等を通じて得た知見をもとに作成されています。

※編集段階で一部文章が抜けている可能性があります。読まれていて不自然に思われた箇所があれば、ご連絡お願いします。